それらしくなく、それっぽく

映画やドラマのネタバレがいっぱいある。誤字脱字もいっぱいある。

レディー・プレイヤー1

 

監督:スティーブン・スピルバーグ

2018年

 

 前回の記事に引き続き、”市民ケーン”(1941)に関係する映画である。本当にさまざまな賑やかしが多く、映画そのものの印象も賑やかで、カメラの動きもまた賑やかで、大変に楽しげなこの映画が、何者であったのかと問われれば、結局はひとつの宇宙を創造したひとりの人間が、死を前にして何を残したかということについて思いを巡らせる映画であると言っていい。近未来を舞台にしながら志向は今を生きる我々からしても過去に分類される文化の数々。これらは、実際にはレトロではないレトロとでも呼ぶべきか、不思議な環境のもとに描かれる。レトロフューチャーとはまた違った時間軸の面白さがある。

 ストーリーに関しては、特筆すべきこともないだろう。ティーンエイジ向けの教育映画のようなもので、あれこれと難癖をつけるのは面白くない。