それらしくなく、それっぽく

映画やドラマのネタバレがいっぱいある。誤字脱字もいっぱいある。

「20センチュリー・ウーマン」

 

 監督:マイク・ミルズ

 2016年

 

 あれ、俺の15歳の頃ってどんなだったかな。と思った。アニメを見て漫画を読んでマスかきに勤しむ日々。学校は楽しくないけど、それでも通った。実際に自分が女の子と付き合ってセックスするなんてなんて、考えたことも無かったのではないか。妄想しがちで、勉強もできない。運動もできなければ、外見も良くない。私はそんな15歳だったと思う。

 私には反抗期がなかった。成長と呼べる事件も起きなかった。美しい青春と呼べることも何も無かった。普通の人が通過することも何1つ経験せず、気づけば25歳になっていた。

 あれから10年という年月がたった、何か変わったことはあるだろうか。勉強はできるようになったかもしれない。しかし、それも今では遠い昔のような気がする。そして、妄想は今も私と一緒にある。それも、悪いことに私を苦しめるまでに肥大してしまっている。高校を卒業してから運動なんて、ほとんどしなくなった。外見だって何1つよくなってない。

 私の人生がこの映画のようであったなら、どれだけ救われたことか。私の周りには、街を出ようと誘ってくれる友人もいなければ、知恵を授けてくれるような大人もいなかった。ただ、誰もが、このどうしようもない生活を見て哀れと思うだけで、救いの手なんかを差し伸べようともしない。あいつはダメな奴だから何かしてやっても無駄さ、放っておこう。